生物部では、文化祭で毎年配布している「キノコ培養キット」の製作を進めています。
毎年キットを楽しみにしてくださっている方も多いと思います。
今回は、そのキットがどのように作られているのかをご紹介します!
生物部が育てるキノコは「ヤナギマツタケ」
生物部が培養するキノコの種類は、「ヤナギマツタケ」です。
名前に「マツタケ」と付いているため、高級食材のマツタケを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、実はマツタケとは全く別の種類のキノコ。
それでもヤナギマツタケには食物繊維やカリウム、ナイアシン、ビタミンB群、葉酸など沢山の栄養素が含まれています。これらの栄養素は体のエネルギー代謝や健康維持に関わっており、キノコ類は食物繊維を含むため、食生活の改善にも役立つとされています。
都心部のスーパーで見かけることは少ないですが、体によく栄養価も高い魅力的な食材です!
菌床栽培で育てます
キノコの栽培方法には、木を利用する「原木栽培」と、おがくずなどを固めて作った培地を利用する「菌床栽培」があります。生物部では、管理がしやすく安定して栽培できる菌床栽培でヤナギマツタケを作ります。
キノコを健康に育てるためには、雑菌が混ざらないようにすることが大切です。そのため、作業は「無菌操作」を行いながら進めます。無菌操作とは、培地やキノコの菌に雑菌が混入しないよう、器具や作業環境を清潔に保ちながら行う作業のことです。
南高生物室には、無菌操作を行うための設備が整っています!高圧滅菌器であるオートクレーブやクリーンベンチなどを活用し、雑菌の混入を防ぎながら、キノコが元気に育つ環境を整えることができます。🍄✨
オートクレーブ(高圧滅菌装置)
クリーンベンチ
その① 培地づくり
作業は、キノコを育てるための「おがくず培地」作りから始まります。
まず、おがくずに米ぬかを混ぜ、水分量を調整しながらキノコの成長に適した培地を作ります。培地全体が均一に混ざったら、ブロー瓶に一つひとつ丁寧に詰めていきます。
目標は1本あたり約600gです
簡単そうに見えますが、実際にやってみると意外と難しく、1年生部員たちはアナログスケールとにらめっこしながら重さを調整していました。
最初はなかなか目標の重さに合わせられず苦戦する場面もありましたが、昨年この作業を経験した2年生がコツを伝授。作業を続けるうちに1年生も感覚をつかみ、後半には手際よく培地を詰められるようになりました。
培地づくり
ブロー瓶におがくず培地を詰めていきます
600gまであと少し…!
その② 種菌の植え付け
培地を詰めたブロー瓶は、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)で滅菌した後、クリーンベンチ内で菌を植え付けます。クリーンベンチを使用するのは、空気中に存在する雑菌やカビが培地に混入するのを防ぎ、キノコの菌だけを安全に培養するためです。
無菌状態を保ちながら作業を行うことは決して簡単ではありません。部員たちは会話を控え、一つひとつの操作を確認しながら慎重に作業に取り組みました。
最初は慣れない手つきだった1年生も、先輩のアドバイスを受けながら経験を積み、少しずつ無菌操作の技術を身につけていきました。
キノコ栽培では、こうした地道で丁寧な作業が欠かせません。生物部では、先輩から後輩へ技術を受け継ぎながら、よりよいキノコを育てるために日々努力しています。🍄✨
高温で滅菌していきます!
種菌を植えます…
クリーンベンチで作業!
これからの成長に期待!
種菌を植えた後は、暗い場所でじっくり培養を行います。菌糸が培地全体へ少しずつ広がり、やがて真っ白に回っていきます。
今はただ、無事に菌糸が瓶の中でまわってくれるように祈るのみです!
今回は、培地作りから種菌の植え付けまでをご紹介しました。
培養が進んだ様子や、文化祭で配布する培養キットが完成するまでの道のりについては、また後日お伝えしたいと思います。
ぜひお楽しみに!🍄✨