9月5日、6日に開催された南高祭。
選択教室Cでは、茶道部がお点前を披露し、多くのお客様にお抹茶とお茶菓子をお楽しみいただきました!今回は、南高祭で行われたお茶会の様子をご紹介したいと思います。
茶席を彩るお抹茶とお菓子
お茶席では、部員が点てた「薄茶」をお楽しみいただきました。
抹茶ならではのほろ苦さの中に、すっきりとした飲みやすさが感じられる一服です。お茶碗の表面には、ふんわりときめ細やかな泡が広がっていました。たっぷりと立った泡が口当たりをやわらかくし、まろやかな味わいを楽しむことができます。
茶道にはいくつかの流派が存在しますが、南高茶道部は裏千家の流れを汲む「大日本茶道学会」に所属しています。どの流派も抹茶を丁寧に点てることに変わりはありませんが、泡立て方にはそれぞれ特徴があるのだとか。
何気なくいただいているお抹茶ですが、お茶碗の一服にも、長い歴史の中で受け継がれてきた流派ごとの個性が表れているのですね。
お茶菓子には、浦和の老舗和菓子店「菓匠 花見」様の「白鷺宝」をご用意しました。白あんを卵黄で包んだやさしい味わいのお菓子で、地元でも長く親しまれている銘菓です。しっとりとした口当たりと上品な甘さは、お抹茶のほろ苦さを引き立て、お客様にも大変ご好評をいただきました!
また、菓子切りを入れる袋は部員たちの手作りです。一つひとつ丁寧に制作された袋や、秋の夜空を思わせる星形の菓子切りが茶席に彩りを添え、季節の趣を感じさせてくれました。
薄茶と白露宝
華やかな浴衣姿と丁寧な動き
初めての方も安心!おもてなしの一工夫
お客様のお席には、「抹茶の飲み方」をイラスト付きで解説した案内を用意しました!
初めて茶席を体験する方にも安心して楽しんでいただけるよう工夫されており、部員たちのおもてなしの心が感じられる素敵な作品です。お客様への優しい気配りが伝わってきて、温かな茶席の雰囲気づくりにも一役買っていましたね。
イラスト付きで分かりやすいです!
茶道の作法には、一つひとつに意味があります。
例えば、お茶をいただく際には、お茶碗を少し回してから口をつけます。これは、お茶碗の正面に描かれた美しい絵柄や意匠に直接口をつけないためです。茶碗を大切に扱い、作り手やお点前をした方への敬意を表す意味が込められています。
来場された皆様にとって、お茶やお菓子を味わうだけでなく、日本文化ならではの心遣いや茶道の奥深さに触れる機会にもなったのではないでしょうか。
秋を感じる茶席のしつらえ
会場では、お点前だけでなく美しい茶道具もお楽しみいただけました!
茶釜、柄杓、棗、茶杓、茶筅、蓋置、水指など、茶道に欠かせない道具が並び、ホワイトボードにはその日の道具組が紹介されていました。
まさに秋の茶会ですね!
素敵な茶道具の数々。
今回の茶席で用いられた主な取り合わせは次の通りです。
軸 歩々是道場
花 竜胆芒
主茶碗 月に芒
棗 月に雁
水指 六瓢(むびょう)
蓋置 籠型
抹茶 又玄(ゆうげん)
菓子 白露宝
9月は旧暦で「長月」と呼ばれ、季節は秋にあたります。茶席には、秋を感じさせる趣向が随所に取り入れられていました。
竜胆と芒の花は、初秋の風情を感じさせます。また、主茶碗の「月に芒」、棗の「月に雁」が呼応し、澄んだ秋の夜空を思わせる取り合わせとなっていました。籠型の蓋置も野趣を添え、秋草の景色とよく調和しています。
水指の「六瓢(むびょう)※」は、「無病」に通じる縁起の良い意匠です。鶴や亀と同じように、健康や幸せへの願いが込められたモチーフとして古くから親しまれてきました。月見の風情の中に、健康や平安への願いも添えられています。(※「六瓢」は六つの瓢箪が描かれた意匠です。)
お茶菓子の白鷺宝も、やさしい黄身餡のまろやかな色合いがお月様を思わせるようで、月や芒、雁の取り合わせと相まって、茶席全体がまるで一枚の秋の風景画のような趣を見せていました。
茶席に並ぶ道具やお花は、どれも季節感を大切に選ばれています。そのため、同じお点前であっても季節によって趣が変わるのも茶道の魅力の一つです。
月や芒、雁、そして白鷺宝が織りなす秋らしい取り合わせからは、茶道が大切にしてきた季節へのまなざしを感じることができました。
日頃のお稽古の成果を発揮して
また、部員たちにとっても、お客様との交流を通して茶道の楽しさやおもてなしの心を改めて感じることのできる、大変貴重な機会となりました。多くの方々にお点前をご覧いただき、日頃のお稽古の成果を発揮することができたことは、大きな自信にもつながったことでしょう。
お客様の笑顔や温かいお言葉は、部員たちにとって何よりの励みになったことと思います。