ニュースリリース

【校長ブログ】ICTがある日常

コロナ禍で学校教育も大きく変わりました。浦和南高校では、ICT(情報通信技術)の進展が大きな変化です。ICTによって可能になる学習はたくさんあります。例えば理科。授業時間の関係で実施できない実験が動画ならしっかりと見せることができます。地歴科では記録映像を見せることができます。国語や英語では、文章構造を俯瞰させることも可能です。
ICTで教員の働き方改革も進みました。浦和南高校では、職員会議はペーパレスです。生徒・保護者向けの文書も学校専用メールでの送付や学校ホームページでの掲載などで、配付文書を削減しています。このようなことは教員が印刷物を作成する時間の削減にもつながっています。しかし、学校専用メールではLINEのように既読確認ができますが、保護者に比べ生徒の既読率が低いのが気になります。ビジネスシーンにおいては、大事な約束事の再確認をする方法としてメールを活用することを「リマインドメール」といいますが、学校においてもリマインドは大切です。
授業では、プリントの配付もClassi※を活用して電子データを送付できます。授業観察した1年生の英語の授業では、日本語を英文にしてタブレットに記述し、教員はクラス全員の記述内容を自分のパソコンで確認し個別にアドバイスしていました。教員が一人一人とやり取りをすることで、授業の理解度を把握できますし、人前での発言が苦手な生徒の取組状況も把握できます。従来ではできなかった授業展開です。
私は、ICTの進展を評価する一方で、ICTに縛られないでもらいたいと思っています。タブレットの中の狭い世界にとらわれるのではなく、世界を広げてもらいたい。学習でも部活動でも学校行事でも、タブレットの世界から飛び出して、自ら考える力をつけてもらいたいと思っています。そのためには、私たち教員も変わらなければならないと思います。
※ Classi…学校で使うタブレット端末に電子文書の配信やポートフォリオ※、学習動画、双方向のコミュニケーション機能、アンケート機能などが活用できるクラウドサービス※。
※ ポートフォリオ…学校におけるポートフォリオとは、教科学習の成果だけでなく、部活動や学校行事などの学校活動や英検などの取得資格、ボランティア活動のような学校内外における総合的な活動成果を記録するもの。
※ クラウドサービス…従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するもの。