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【校長ブログ】経験・勘・気合の3Kで共通テスト「日本史B」を解いてみた?!

大学入学共通テストが終わりました。私は、日本史を専攻していたので、大学入学共通テスト「日本史B」を解いてみました。教科書選定のために昨年の8月に日本史教科書に触れて以来、1ページも開いたことのない者が、昨年に引き続き経験・勘・気合の3Kで立ち向かってみました。ご笑覧ください。

大学入試センター試験では、大問のリード文を読まなくても、各設問ごとの解答ができる問題が多かったですが、大学入学共通テストでは、リード文と設問の関連性が強くなった印象があります。また、史料文を読解する力を求める傾向が強くなりました。結果は、32問中3問誤答の91点でした(涙)。昨年度より誤答が1問増えてしまいました。

日本史Bを大問別に分析してみました。

第1問「人名から見た日本の歴史」 (18点) 

「人名から見た日本の歴史」をテーマに会話形式で出題。問4(解答番号4)は嵯峨天皇の子どもの名前の特徴とその背景に関する問題。学習した知識に加え、会話文や略系図をもとに考察する思考力が問われました。

第2問「古代の法整備の歴史と遣隋使・遣唐使の派遣」(16点) 

古代の政治・社会・文化・外交など幅広く出題。私は問2(解答番号8)で②か④で迷った挙句に誤答。問3(解答番号9)では正倉院に残る古代の計帳の読み取りが出題され、計帳が毎年作成されること、確実に徴税するために黒子(ほくろ)の位置など個人の身体的特徴を記載していたことの読解力が問われました。

第3問「中世の海と人々との関わり」(16点) 

中世の外交・社会などの出題。問5(解答番号16)では、中世の遺跡(志苔館・鷹島)の地図上の位置が問われた。具体的な地名がわからなかったとしても、Xは「和人」、Yは「元軍や高麗軍」からそれぞれ北海道(蝦夷ヶ島)、九州北部と特定できる力が問われました。

第4問「近世の身分と社会」(16点) 

高校生が調べた内容のまとめを題材に、江戸時代の政治史を中心に社会・文化の出題。問1(解答番号17)では、③と④で迷って2つ目の誤答。問4(解答番号20)では、無宿人に関する報告書の読み取りと、関連する知識が問われた。単純な読み取りではなく、読み取った内容から類推する思考力が問われました。

第5問「近代における日本とハワイとの関係」 (12点) 

会話文をもとに、幕末から明治時代の外交史を中心に、文化・社会について出題。問3(解答番号24)は天津条約、日英通商航海条約、防穀令の年代整序問題で、私は痛恨の誤答。天津条約の内容と防穀令の年号を完全に失念で3つ目の誤答。今回の誤答で再確認できました。

第6問「鉄道の歴史とその役割」 (22点) 

近現代の鉄道の歴史とその役割について社会・経済を出題。表2は2つデータ資料の分析力が問われました。問7(解答番号32)では、2000年代の小泉純一郎内閣が出題されました。

確かに、ただ暗記している知識だけでは解答できない問題が増えています。日本史だけでなく、問題の読解力、古文読解力、表の分析力などが大切だと改めて実感しました。